文の林

つたない文章の雑木林です

ケンタロウと畑仕事

ケンタロウの家では生き物を飼っているので
冬のエサのためお父さんの仕事を手伝う。
夏はお父さんもお母さんも忙しく働いている。

牧草
父達が刈った草を棒でひっくり返す。
こうして草を乾かすのだ。
草が乾燥したら、一ヶ所に集める。
一本の草なんて重さは感じないくらいなのに
集まったらとても重たくなる。
集めた草は、お父さんが自分の背より
高く積み上げていく。
冬に主食になる大事なエサだ。

家畜用のカブ
(仙台カブと聞いていたが、ルタバガかな?)
牛が冬に食べる栄養のあるエサだ。
畑一面に育ったカブを引っこ抜いて
一ヶ所に集める。
中には腐っているカブがあり、
外から見たら他のと変わらないが
葉っぱを持って引っこ抜くと
カブは抜けず、葉っぱだけ取れて、
モワ~と腐った臭いが出てくる。
クジで言ったら「はずれ」だ。
腐った液が服に付いたら臭いが
取れないので気を付けなければならない。

野菜
お母さんが家の前の畑で野菜を作っている。
収穫するのを手伝う。
大根は畑から抜いて包丁で外側を
削って食べさせてくれる。
驚くぐらい瑞々しくて美味しかった。
イチゴは売っているものみたく甘くはないが
新鮮なのをたくさん食べることができる。
トウキビ畑はかくれんぼする場所だ。


お父さんが馬で畑を耕す。
馬ソリを使って地面を平らにするとき
ケンタロウはオモシの代わりにソリに
乗せてもらえた。
目の前に馬の大きなお尻が見える。
足の動きでお尻が左右に揺れる。
ケンタロウは「バケツだ」と心の中で思った。
ソリの乗っているだけなので楽しかった。
たまに、馬の背中に乗せてもらえた。
足で馬の背中を挟むことができず
股を広げて乗っているだけなので
滑り落ちるのではないかと心配で
楽しむことはできなかった。

お駄賃
仕事を手伝うとお母さんからお小遣いをもらう。
近くの駄菓子屋さんに行ってお菓子を買う。
ばら売りしているのを選んで買うことが出来る。
これがうれしいのだ。