風の音、真っ青な空、山や木々の緑。
花の香りか甘い臭いをかぐ。
いいよ、いいよ、自然観光のながら旅。
予定なんか立てていないから、
ここがいいなと思ったらゆっくり見たり、
昼間でも眠たくなったら車中で横になるのよ。
原っぱがあればチビと走りまわってるよ。
飯はコンビニかスーパーの弁当だ。
飽きてきたら食堂に入る。
カーナビがあるから現在地もすぐにわかる。
広い地域を見るには把握しずらいので
ドライブマップを持ってきている。
パソコンの画面で地図を表示してもいいし、
便利な世の中になったもんだ。
早起きして、熱いコーヒーを飲みながら
海の向かうから陽が昇るのを観る。
壮大な自然の営みを見て、俺は消しゴムの
消しクズだと感じる。
大きな地球にとって俺はゴミだな。
自然が俺を小さく小さく見せてくれる。
道の駅はいいね。
トイレ、売店、食べるところもある。
その土地の観光マップが置いてあったり
ドライブ中では必須の場所だね。
観光地ではツアーを先導してきた
バスガイドさんの近くに居れば
タダで観光案内してくれる。
タダ聞きして怒られたことはないよ。
お土産は買うよ。
当然、自分用だ。
旅の記念にね。
女房に渡す土産じゃないよ。
女房は行ったこともない土地の
土産をもらったって、イヤミに思う
だけだろうよ。
ん~ん、俺が食って美味いと思ったものは
女房にも食べさせたいから、買ってくか。
陽が沈む頃、熱いコーヒーにウイスキーを
少しだけ入れて飲む。
今日の運転はもう終わりだから国は
このアルコールは許してくれるだろう。
俺は大地に生えた根を張った大きな木だ。
いやいや、太陽を隠してしまうほどの
大きな雲だな。
って大言壮語するぞ。
朝と違って俺は全然小さくはないのだ。
と、気が大きくなって思う。
単に、ここで見えてる大きな物に
感情移入しただけだけどな。
全然、アルコールのせいではないよ。
ん、寝る前にコーヒー飲んだら眠られなくなるって?
そんな時は、パソコンのスイッチを入れて
自分史を書くのよ。
そうだよ、5分も打ち込むと入力することが無くなり
頭をひねっているうちに眠たくなってくるのよ。
いいだろ、大自然の中で、自分を見つめる俺って。
今日は雨だ。
大きなスーパーの駐車場に居る。
車の中で本を読んでいるのよ。
チビは外に出たいのか窓から外を
じーっと眺めているよ。
「晴耕雨読」ならず「晴行雨読」だ。
雨が上がれば行動開始だ。