文の林

つたない文章の雑木林です

ケンタロウと昔話

ケンタロウは昔話を読んでいて、
浦島太郎になりたいと思った。
カメを助けて竜宮城に行ってみたかった。
絵にも描けない美しさってどんなのか?
見ることが出来れば描くことが出来ると
思うのだが、見えなかったのだろうか?
お土産にもらった玉手箱を開けると
いっぺんに老人になってしまうのは
知っているので、ケンタロウは
玉手箱をもらっても開けない自信はある。

海中なのに空気を吸えなくて苦しくないのか?
浦島太郎の家のお父さんやお母さんは
太郎がいなくなっても心配していなかったのか?
それよりも
カメと話をしたり、竜宮城でタイやヒラメの
踊りを見たり、たくさんのご馳走を食べたかった。
また、きれいな乙姫様に会いたかった。
宿題も勉強も何もしなくても良いようなので
1日中遊んでいたかった。
しかし、残念ながらいじめられているカメに
出会うことは無かったので、ケンタロウは
竜宮城に行く事が出来なかった。

お父さんたち大人が飲み屋と言う「竜宮城」に
行って、乙姫様たちに会っていたと知るのは、
ケンタロウが大きくなってからだった。

ケンタロウは、他の昔話を読んで、
金太郎はクマと話をしていた。
桃太郎はサルやイヌやキジと話をしていた。
ツルやスズメ、タヌキやキツネと
話をしている昔話もあった。
昔の人は動物と話が出来たのだ。
楽しかっただろうな。
ケンタロウは名犬ポッポと話ができるけれど、
もっともっと多くの動物と話をしたかった。

俺 Part2 2024

ポイント活動、知っているか?
このような言葉を知らなかったら、
縮めて「ポイ活」とも呼ばれているらしい。
ショッピングやカード作成とか行って
大きなポイントをもらうことはもちろんだが
日々ネットでチマチマポイントをもらう
方法もあるが、なかなか貯まらないんだよ。
テレビとかでポイントを大量に
貯めている人が出てくるけど
そのポイントを貯めるためにいくら
使ったか言ってほしいな。
我々庶民では考えられない金額を
使っているんじゃないのかな。

俺もパソコンで日々励んでいるけど
この前、時給を計算してみたら10円だよ。
まぁ、老化防止と思ってやっているがネ。
誰がこのポイントに対して
お金を出しているんだ?
商品を掲示しているスポンサーだよな。
俺はポイントを稼ぐだけで
商品を買ったりしないので、
あまり貢献していないけどな。

俺が好きな音楽は演歌だった。
演歌だったんだよな~。
でも、なんか、このところ、ロックが良いんだよ
ドラムのリズムを刻む音が。
世の中にぎゅうぎゅう詰めの不満があり、
今まさに爆発しようとしているのか、
反発しようとしているのか、
自分の中の何かが目覚めたのか?
わからん、が、ロックも良いな。
歌詞は全然聞きとれないけどな。
残り少ない人生のあだ花かな。
ウイスキーもロックが良いかな。
いやいや、日本人は日本酒のロックだよ。
氷が解けると薄くなるので、
氷が解ける前に飲むのがコツだな。

テレビはニュース。
世の中の事件とか推移を見とかないと
時代遅れになってしまうからな。
ドラマは全く見ない。
続きを観るために、俺の来週の予定を
束縛されたくないからだ。
以前は、国会中継をやっていれば観たよ。
そのうち答弁にあきれてしまったよ。
国の最高機関の議会で良識のある大人が
税金をかけて行っていることかと思ったよ。
頭に来るので、もう観なくなったよ。
前途有望な若い人には見せられないよな。
ん、待てよ、若い人が見てないから、
この有様なのか?
俺も税金のかからない裏金が欲しいよ。
「責任を取らない人」と書いて
国会議員と読むのか?

私 2024

お店で、ちょっとあったのよ。
ご主人が、家のお金を勝手に持ち出して
お店に来て飲んでたのよ。
怒った奥さんが店に来て、修羅場よ。
最初は、声の大きさで、これは奥さんが
勝ったなと思ったのよ。
そしてら、ご主人は、これは俺が働いて
もらった金だ、文句があるかと言うわけ。
ここで使ったら生活費が無いのよ、
俺だって、たまにストレス発散しないと
仕事やってられないよーー。
あなた、帰ろうーー。
いや、飲む。
あなた、帰ろうーー。
いや、飲まないで帰れるかーー。

口喧嘩だけで済んで良かったのよ。
手や足が出たら、何が飛んでくるか
わからないので危ないのよ。
それで、二人はどうなったかって?
二人で楽しくお酒を飲んで、
ほろ酔い気分で帰っていったわ。
まるで旅芸人の寸劇みたいだったわよ。
二人は仲直りしたようだねって?
家に帰ってからの事は知らないわよ。
ウチの人は小遣い制なので
大金は持たせていないから大丈夫ね。
まさか、店にツケ飲んでないわよね。
ちょっと不安。

昨年から始めた社交ダンス?
優雅にワルツを踊るのが夢だったのに、
男の人からあまり声がかからないのよ。
そうそう、練習したわよ。
いろいろなステップも覚えたのよ。
当然、ラジオ体操よりうまくできるわよ。
スタイル良くなったかって?
まだ、ちょっとね。
練習した後、みんなと駄弁って、、、そう、
食べるのが駄目なのはわかっているのよ。
でも、それが楽しいのよね。

物価が上がり、財布の中のお札に
羽が生えてきて、つぎつぎに羽ばたいて
出て行ってしまうのよ。
収入は全然増えないのにね。
どこかの団体から裏金もらえないのかしら?
ウチの人はどこにも属していないし、
私も小さなサークルに参加しているが
そんなもの期待できないしね。
某○○党のように、ウチでパーティ開いて
経費を1割にしてお金を集めようかしら。
あなたたち、呼んだら、来てくれるかしら?

俺 2024

仕事かい?
そこそこやっているよ。
稼がないとオマンマ食べられなく
なるからよ~
昔はサラリーマンだったよ。
二つの事を心掛けていたんだな。
教えてやるよ、覚えておけ。
一つ目は、探し物に時間をかけない。
探し物を探す時間って、とっても無駄だよな。
ここが効率的に仕事が出来る人と
仕事の出来ない人との大きな違いになる。
普段から、今の仕事を終わらせるときに
次の仕事に向けて準備をしておくことだな。
無駄な作業だと思うなよ。
今やっておく10分が、準備しておかないと
1時間以上にもなってしまうんだよ。
二つ目に、自分以外の人や物を使う場合は
それを最優先で行うことだよ。
他の人に行ってもらうことは、
その人にも仕事があるので早く伝えることだ。
洗濯だって、天気が良ければ朝一番に
洗濯機をまわすよな。
お天道様の都合もあるから、
晴れているうちに早く乾燥させるためだ。
自分でやること以外には気を遣えよ。
まぁ、俺が洗濯するのは年に数回だけどな。

俺はきれい好きだよ。
自分では掃除はしないよ。
置いてある物にうっすら埃がかぶっているが、
それで死ぬことはないわな。
でも、整理整頓はしているよ。
物は直角に起き、角は揃えておくので
斜めになって崩れたりはしないよ。
戸やカーテンはきちんと閉めるし
タオルはまっぐにかけておくよ。
ウチの女房の顔をみれば、
俺がきれい好きなのがわかるよな。
そうだよ、俺はメンクイだよ。
他の人は信じてくれないが、
俺と女房はそう思っているのよ。
だって、メロンとカボチャを比べたら
肌も味もメロンの方が良いだろうよ。
ん、なんかちょっと違うかな?

メロン繋がりで、マスク美人っていうのか、
マスクしている女性は皆綺麗に見えるよな。
口が大きかろうと曲がっていようと、
はたまた、ひょっとこみたいな口、
上を向いた鼻、全部マスクで隠されてしまう。
マスクで隠されいない眉毛と目がきれいなら
とても美人にみえてしまうよ。
顔の下半身に自信がない女性にとって
良い世の中になったと思ってるんだろうな。

俺は年齢のわりにきれいな肌していると
言われんだ。
寒風摩擦ではないが、
特殊な紙で肌をさすっているのよ。
どんな紙でって?
普段は野口英世が描いてある紙よ。
特別しっかり効果を出したいときは
福沢諭吉が描いてある紙を使うよ。
使い終わった紙はボロボロになって
本来の使い方が出来なくなるので、
この紙はめったに使わないがな。
ってこんな話、あなた、信じちゃいけないからね。
きれいな肌にするのはアルコールよ。
日本人に一番良いのが日本酒さ。
肌だけでなく内側からもきれいになるよ。
飲み過ぎなければだけどな。

ケンタロウ 冬の仕事

ストーブは寒くなってから使うので
冬だけの仕事がある。
ケンタロウの家は薪ストーブだった。
お父さんが輪切りにされた木の台に
割る木を立てておく。
高いところから斧を振りかざして木を割る。
割れた木がとんでもない方向に
飛んでいくことがあるので
近づいたら怒られたものだ。
木がきれいに二つに割れた時は
割れた時に出る音が好きだった。
薪割りは冬になる前にやっておく。
割られた木を集めて家の壁に積み上げるのが
ケンタロウの仕事だった。
ストーブの後ろ側は、いろんな大きさの鍋を
乗せられるようにワッパが外れるように
乗せられていた。
お母さんは大きな鍋でお湯を沸かしたり
煮物を作ったりしていた。

薪ストーブの次は「おがくず」を燃やす
機関車トーマスの煙突みたいな
形をした部分がついているストーブだ。
その煙突部分におがくずを入れるのだ。
「おがくず」は、鋸で木を切った時に出る
きりくずのことだ。
おがくずを燃やすストーブは
おがくずが下の方にスムーズに落ちてきて
燃えてくれれば良いのだが、
たまにおがくずが落ちないでいて
一気にドッと落ちるときがある。
ストーブから煙がボワーと噴き出るので
ビックリする時がある。
ケンタロウは今度は薪ではなく
物置から家の玄関までおがくずを運ぶのが
冬の仕事になった。
おがくずに水分が入ると凍って固まってしまう。
それを崩してガンガンに入れて運んでくる。
ガンガンとは一斗缶と呼ばれるブリキで
作られた大きな入れ物だ。
水分を含んでいなければ大きさの割に
軽いものだった。

牛舎に水道がない。
家の水道からバケツに水を入れて牛舎に
運んで牛に水を飲ませる。
水道になって、以前使っていたポンプより
だいぶ楽になった。
牛は体が大きいのでけっこう水を飲む。
牛がもういらないよと言うまで
水を飲ませる。
ケンタロウが持てるバケツなので
何回も水を運ぶことになる。
ケンタロウがオイル缶と呼ばれる
20リットルの缶で水を運ぶのは
もう少し大きくなってからだ。
これでケンタロウは随分力持ちになった。

自動運転

世の中は、AIにより変わってきた。
自家用車に乗り、これから行く場所を
音声で伝える。
「はい」と返答が来たら行き先指定は終了だ。
「スタート」と言うと、自動運転開始になり、
車は周りを注意しながら静かに動き出す。
大量のドライブレコーダーの情報、
道路地図、交通事故のデータなどを
一瞬に判断して運転してくれる。
信号や道路標識、人や自転車を
目で見たように認識して交通法規を
だいたい守って運転してくれる。
「だいたい」と言うのがミソだがネ。
道路にボールが転がってきたら
スピードを落とし徐行する。
車が停まっていれば、車の陰から
子供飛び出してこないか慎重に走る。
遅い車が前にいたら、対向車と後続車を
確認して的確に追い越してくれる。
前に車が走っていれば、20キロくらい
オーバーしていても追従して走る。
パトカーを認識したら、捕まらない
ギリギリのスピードまで落として走る。
ちょっと待てよ。
もし私の車がスピード違反で捕まったら
私は運転していないけれど
誰の点数が減点されるんだ???

車が動き出したら、私は寝ていても良いし
本を読んでいても良い。
昔のハンドルを握っていた時とは
雲泥の差だ。
いくら私が安全運転を行っていても
向こうから来る車がぶつかってくるかも
知れない。
眠たくなって前を見ていない時が
あったかもしれない。
たばこの灰が膝の上に落ちて、
一瞬下をみたなどで運転がおろそかに
なったときもあっただろう。
車は、世の中に車が開発された時から
人に運転させてはならなかったのだ。
やっとAIの力を借りて安全に運転することが
実現できたのだ。

出発時に指定した到着地に着いた。
私は、車から降りてウウッと背を伸ばした。
運転していなくても疲れたのだ。
AIで制御された人型運転ロボットは
運転席に座ったままだ。

「文の林」がお笑いのネタに

「突然の電話で驚くと思いますが、
あなたのブログに書いてある笑わせる話を
〇〇コンビのネタに使わせてほしい」と
某お笑い会社のセールスマンから
電話が来た。
そのコンビ名をしつこく聞いたら
『スズメ・アンド・イナカ』というコンビだという。
カタカナを言うと、「王、陛下」と返して
大受けして有名になったコンビだと言う。
もうベテランでけっこう売れていると言う。
えっ、雀ではなく鷹、田舎ではなく都市なら
知っているけど、と思ったのだが。

セールスマンは、ユニークな話なので
お笑いでも十分使えますよと言う。
私はネタを提供したらどうなるのか聞いてみた。
セールスマンはネタ1件につき
1万円でどうですかと聞いてきた。
え~~~、ブログの文章が売れるの?
100件のネタだったら100万か。
これは美味しい話だなと思った。
ただし、ここだけは確認した。
私のネタをしゃべって滑ったとしても
私は責任を負わないよと。
セールスマンは、それは良いですよ、
このところよく滑っていますからと言う。
寒い地方の出身コンビなのでスキーや
スケート、カーリングのストーン同様に
滑りなれていますからと言う。
セールスマンがそんなこと言って
いいのかと聞くと、
滑りなれないと、
この商売やってられないよと言う。
そして、いつもいつもお笑いネタ探しで、
ベッドに横になって朝まで熟睡しても、
私は寝た気分になったことはないと言った。
オ!、お笑いコンビではなく、セールスマンが
滑ってやがんのかと思った。

セールスマンは、すまなそうに
「とりあえず、使用するネタを登録して
他のタレントさんに侵害されないように
しなければなりません。
登録するのに10万円かかるので
お願いできますか」と聞いてきた。
何これ?
「おいおい、新種のお笑いネタ登録詐欺
ですか」と聞いたら、
プツリと電話が切れた。