文の林

つたない文章の雑木林です

ケンタロウの運動会

ケンタロウの小学校は6月に運動会だ。
運動会の前に徒競走、踊り、応援などの
練習を行う。

ケンタロウは徒競走で1番になりたかった。
そのため、名犬ポッポと一緒に走っていた。
さすがにポッポは速い、全然追いつかない。
つまづいて転んでも、すぐに起きて追いかける、
ポッポは先に走っていても、すぐに戻ってくる。
ケンタロウの顔をみて笑いながら、
おいらと同じで速いよと言ってくれた。

運動会の日は晴れて暑くなりそうだ。
徒競走は、同じ学年でも人数が多いので
何組も走る。
ケンタロウは自分の走る組が近づくにつれ
転んだらどうしよう、ポッポと練習したように
速く走れるだろうかと、緊張してきた。
今日は、お父さんもお母さんも観ているから、
ぜったい1位になろうと思った。
自分の走る番だ。
ケンタロウはスタートの合図を聞いて
勢いよく走りだした。
ケンタロウより前に走っている人はいない、
一番で走っているのがわかった。
100メートル走るので、だんだん疲れてくる、
そこはポッポと一緒に練習したところだ、
最後までこの速さで走れそうだ。
ケンタロウは1位で走り切った。
走り終わったら、足がガクガクしていたが、
結果に満足し、ホッとした。

踊りはなんなく、他の人と同じように
音楽に合わせて演じることができた。

玉入れは、ケンタロウの好きな競技だ。
少し背が高いので手を伸ばせばカゴに
近いからだ。
地面に落ちていた赤い球をたくさん拾って
カゴに向かって投げた。
ほとんど入らないが何個か入る。
入るとうれしいが、すぐに球をひろい
上に向かって投げた。

お昼ご飯は、お母さんが作ったものだ。
お母さんは朝早く起きて、心をこめて作った
美味しい巻きずしやいなりずしがある。
バナナ、卵焼き、ウインナー、ゆで卵もある。
ケンタロウは、寿司から食べていく。
ケンタロウは、バナナとゆで卵を食べると
お腹がいっぱいになり、他の食べたい物が
食べられなくなるのを知っているからだ。

お父さんとお母さんは徒競走で
1位になったことをほめてくれた。

家に帰ったら、ポッポが走ってきた。
1位だったよと、ポッポに喜んで伝えたら、
おいらが一緒に練習してやったからだと、
上から目線で言った。