文の林

つたない文章の雑木林です

ポッポの家出

ポッポはケンタロウの家で飼っている
賢い犬だ。
ケンタロウと大の仲良しだ。
首輪はしているが、
普段は放し飼いにしている。
ケンタロウが外に出ると、
どこからでもポッポが走ってくる。

そのポッポが居なくなった。
ケンタロウは探したが見つからなかった。
こんなことは初めてだった。

数日たってポッポが帰ってきた。
ケンタロウはもう戻ってこないと
思っていたので、うれしくて
ポッポの背中からお腹を抱きしめた。

ポッポは彼女と会っていたようだ。
それがわかったのは、ケンタロウが
ポッポが出かけたのを追っかけたからだ。
ポッポはケンタロウの友達の家に行った。
そこも犬を飼っていた。
ポッポはその犬に会いに行っていたのが
わかった。
それなら、ポッポがケンタロウに
「彼女に会いにいってくるから」と
言って出かけて行けば、
ケンタロウは心配しないですむのになと
思った。

ケンタロウもお母さんから
行ってはダメだと言われているのに
小川や池に遊びに行ったり、
登ったらダメだと言われているのに
高い木に登ったりしているので、
仕方がないのかなと思った。
そして、早く大人になって
自由にどこにでも行きたいなと思った。