文の林

つたない文章の雑木林です

人は虹を見て、虹が出ている場所に近づけば
もっと明確にはっきりと素晴らしい虹が
見えるのではないか考えたことがあると思う。
また、虹が地面から出ている場所まで行けば
虹に登っていけるのではないかと考えて
車で走った人がいるかもしれない。

私は、今、きれいなアーチを描いた虹を
見ている。
虹は、自然現象ではなく、著名な画家が
描いたものだと知っている。
空をキャンバスにして、雨上がりに一瞬に
描かれるのだ。
悲しいかな、画家は急いで描いたので、
消えてしまうのも早いようだ。
近くに行って見ようとしても消えてしまう。

巨大なスプレー缶を持つ。
ノズルは7つある特注のスプレーだ。
上から順番に、赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の
色が出るようになっている。
右手にスプレーを持ち、ノズルを押しながら
一気に右腕を回転させ空に噴射するのだ。
今日の虹は、形も色の濃さも完璧だ。
私がその著名な画家なのです。

私?
私は虎柄のパンツをはいた者ですよ。