文の林

つたない文章の雑木林です

信念

新年になり信念について書こう。
会社でスピーチしたり話をすることがあるので
新聞や雑誌を読んで気になる記事があれば
ノートにメモしていた。
会社でとっている日経産業新聞
大企業の社長が入社式でスピーチした内容が
簡潔に記載されていた。
「困難に遭って、
これを逃げると苦しみは倍になり、
立ち向かうと半分ですむ。」 ※
これを私は次のように解釈した。
大きな問題(壁)に出会って、
その壁を越えられなければ2倍の高さになり
その壁を越えられれば高さは半分になる。

これを頭に入れて新しい仕事に臨んだ。
私にとって、大きな高い壁だった。
なんとか壁を越えた時はうれしかった。
期日までに完成させることが出来たとき
お客さんのところから会社に帰る途中
寿司屋さんで生寿司を食べた。
部下と2人だけだったけれど
今まで食べた寿司の中で一番だった。

よく考えてみると、自分だけの力ではなく
解決できないところは助言してもらったし
パワーが足りないところは充足してくれた。
周りの人たちが協力してしてくれての
壁越えだった。
この仕事を残念ながら失敗していたら、
次の新しい仕事はできなかったかも
しれないと思っている。
越える前は高い壁だと思っていたが
乗り越えてしまった後に見てみると、
意外と低い壁だと思えた。

目の前の大きな壁に立ち向かっている君!
色々やって自分の力で無理だと考えたら
早めに手を挙げて周りの人の協力を求めよう。
自分だけで抱え込んで悩んで
先が見えない場合でも
ノーベル賞ものや超機密情報意外なら
他の人が解決法を持っていることが
あると思うよ。
それで、壁を超えることが出来れば
目的は達成できるのだ。

その後も新聞等を読んで気になることが
書いてあればメモした。
しかしこの言葉を超える言葉はなかった。
新規の開発に着手する時、
会社を辞めて新しい仕事を始めた時、
慣れない仕事に手こずった時、
いつもこの言葉を思い出す。

※1991.04.01 松尾 丸紅社長の話でした