文の林

つたない文章の雑木林です

ケンタロウと動物園

家族みんなで日帰りバスツアーで動物園に
行く事になった。
家で生き物を飼っているので
みんなで外出するのは珍しいことだった。
お父さんが家族サービスとして
大奮発したようだ。
ケンタロウは前の日の夜はうれしくて
なかなか眠られなかった。
と思っただけで寝てたんだけどね。

集合場所に行きバスに乗り込む。
ケンタロウは乗り物酔いをしたら困るので
酔い止めの薬を飲んでいた。
バスの窓から見える景色はビュンビュン
後ろに飛んで行き早さを感じた。

暖かい日で動物園の中を歩くには
とってもいい日だった。
ゾウ・キリン・カバなどの大型の動物、
ヤギ・シマウマ・ラクダなどの中動物、
日本猿チンパンジーなどサルの仲間、
リス・ウサギ・ヘビなどの小動物などを
見て回った。

お昼はバスの中でもらった弁当だ。
豚丼弁当」と書いてあるようだ。
ご飯の上に甘辛く味付けされた豚肉が
びっしり乗っている。
ご飯を食べていると、御飯の中からも
同じ豚肉が出てきた。
家では食べたことのないもので
食べた後も唇に味が残っていて
舌でぬぐった。

鏡を立てたところがあっった。
凶暴な動物と書いてある。
どんな動物かと覗いてみた。
ケンタロウの全身が映っていて
オリに入った動物のように見えた。
湾曲している鏡に映してみたら
顔や体がおかしく長くなったり歪んだりして
ケンタロウは腰が抜けるくらい笑った。

ケンタロウは今回の家族旅行の
思い出の1番は昼の美味しかった弁当で
2番は湾曲した鏡だった。
初めての動物園だったのに記憶に残った
動物は一匹もいなかった。
帰りのバスに乗ったらすぐに寝てしまった。
起きたら家の中だった。