文の林

つたない文章の雑木林です

俺 認知症なのか?

女房が俺の事、認知症ではないのと言うのよ。俺、酒の飲みすぎで、ちょっとばかし脳みそがアルコール漬けになっているけどよ、認知症なんかではないぞ。酒のせいで記憶力が落ちているだけなんだ。 認知症の検査って知っているか?お医者さんが以下の事を聞い…

ポッポの家出

ポッポはケンタロウの家で飼っている賢い犬だ。ケンタロウと大の仲良しだ。首輪はしているが、普段は放し飼いにしている。ケンタロウが外に出ると、どこからでもポッポが走ってくる。 そのポッポが居なくなった。ケンタロウは探したが見つからなかった。こん…

スマートウオッチ

M博士はどうしてスマートウオッチと名付けられたのか気になった。アラームやストップウオッチの機能、健康管理や日常的な活動量などを計測、電卓機能や睡眠の質の記録と管理ができる時計だが、何もスマートではない。ネットで調べたら、『スマート』には賢…

資源浪費税

私は、テレビで某国の軍事パレードを観ていた。パレードしている軍人や旗を振っているほとんどの人は痩せている。その国の指導者とその娘は太っていた。なんだこれはと、嫌悪感を感じた。オレオレ詐欺を主導して捕まった犯人はお腹がはち切れそうなぐらい太…

植物の断末魔

私は家の周りの雑草に除草剤をかけた。しばらくは変化がなかったが2週間くらいしたら黄色くなってきた。そして茶色くなって枯れてしまった。 何か甘い臭いがする。普段嗅いだことがない臭いだ。どこで臭いがしているのか気になった。近くの花壇で咲いている…

ケンタロウの先生

ケンタロウの小学校の先生は背が高く体格が良いのと声が大きいのでどこにいてもすぐわかる。お父さんと同じくらいの歳の男の先生だ。 スバル360に乗っていた。先生の車に乗せてもらったことがある。暑い日だったので助手席の前の扇風機が勢いよく回ってい…

母の詩(4)

母は亡くなって20年呼吸するのが苦しくて呼びたくない救急車を呼んで入院したのは二日だけ 山菜取りで川を越えていく次々と山菜を見つけて奥へ急に動けなくなってしばし休憩して戻ってきた 今思えば、もったいない誰も引き継いでくれなかった母の味と出来…

母の詩(3)

母は亡くなって20年その後の見られなかった世界とても会わせたかったな息子の嫁さんと元気な孫たち ストーブの上の煮しめの大きな鍋昆布だしの醤油の臭いがただよう今でも醤油味の煮物のかおりで年の暮れを思い出してしまう 普通は会社に依頼する私のは母…

母の詩(2)

母は亡くなって20年50をこえて父と始めた社交ダンス結婚45年の祝いの場で父と照れながら踊っていた プロ並みの蒸かしまんじゅう蒸気から美味しさが噴き出てくる少し冷ましてからガブリと噛むと中のあんこの熱さに舌が驚く 今年はうまくできたか気にし…

母の詩(1)

母は亡くなって20年最初は風邪かなと思われた咳頼りの先生から余命言われそれ以上に延びなかった5年 うつわが足りず湯飲みに入ったたくさんの茶わん蒸し田舎料理しかできない母が覚えた新しい料理 母の結核の付き添いで風船を膨らませる力がなく父さんに…

ケンタロウ家の水

ケンタロウがまだ小さい時、裏玄関にあるポンプで水をくんでいた。水をくむのはケンタロウの仕事だった。お父さんにどこから水が出てくるのと聞いたら地面から10m位下にある水だと言う。地下にたくさんの水が溜まっていても毎日ポンプでくみ上げていれば…

面白い、おかしな話

白い犬がいた顔も耳も足も白い当然、尾も白かった スーパーの駄菓子売り場に行ったガム、ポテチ、飴、チョコ、グミ、クッキー、私はたくさんお菓子買った 白い犬の名前は、オモシロ黒い犬の名前は、オモクロオモシロとオモクロが喧嘩した最初は互角だったが…

楽しい、言彦(2)

洗面台で両手に石鹸をスリスリさせて、モコモコと大盛りの泡。そうだよ、「濡れ手でアワ」だよ。 「晴耕雨読」で雨の日に何を読む?私は、「鯖を読む」。 「嘘つきは泥棒の始まり」なので、毎年4月1日から泥棒が多くなるそうです。 「目に入れても痛くない…

優良物件です

築年数は20年近くになっていますが建物の外観や部屋の中は、築5年くらいには見えると思います。 駐車場付き。1台の駐車場所は幅を広くとっているので、車の運転に不慣れな女性でも大きく斜めになっても停めることもできます。 一人住まいでも他の入居者が…

ケンタロウの財布

ケンタロウは財布を持っていない。必要なときはズボンのポケットに入れる。お母さんからお手伝とかでお金をもらってお店でお菓子やパンを買うまでの短い時間は、ケンタロウの右手が財布になる。お釣りをもらった時にポケットが財布になる。走るとジャラジャ…

俺 少子化問題の財源

孫が生まれたジイババに年金受給額を増やしてあげることの続きだ。財源をどこからひねり出すかだな。 まず一つ目だ。年金受給額を増やさないとしても、今後は年金で貰える額が減るのだから孫が居る人は減らさなければ良いのだ。逆に子供も孫が居ないじいさん…

私 少子化問題なんてさ

孫が出来たら年金が増えるのは賛成よ~ウチの人もたまに良いことを考えるのね。私ももう少しで年金がもらえる歳だからね。でも、年金制度の改定で、少子化とか言って減っていくのは明かなのよね、残念ながら。孫の人数によって金額が増えるのなら子供達はぼ…

俺 少子化問題を考える

少子化、人口減少問題だ。喫緊の課題なので対応が迫られている。答えは簡単だ。孫が生まれたジイババに年金受給額を増やしてあげればいいんだ。 核家族化が進んで子供が生まれても両親だけでは面倒をみることが難しいと不安になることが大きな問題なんだろ。…

ケンタロウの名前

『ケンタロウ』まだお母さんのお腹の中にいるとき男の子だとわかってお父さんとお母さんが相談して決めてくれた僕の名前だ。健康に育ってほしいと願って付けた名前だと言った。カ行で始まる名前は発音しやすく、聞き間違ったりしない名前らしい。また、〇〇▲…

私が植物だったら

私が植物だったらさまざまな形の葉や蕾になってきれいな色の花を咲かせてみんなに観てもらいたい私が植物だったら春には黄緑色の葉をつけて夏には濃い緑色の葉になって秋には赤くなって愛でてもらいたい 僕が植物だったら名もない強い雑草になりたい踏まれて…

生き物の駆除

「除草剤って何?」と子供が聞く。「それは雑草を駆除するものだよ」と答える。「え~、雑草って言う草は無いんだよ、 どんな草にも名前があるんだって」と子供が知ったかぶりして訴える。「わかった、わかった、名前は知らないが 必要のないところにワサワ…

死生観

男は暇になり書き物を始めた。全ての作品は、退廃的、刹那的で暗い。ユーモアも非常にブラックだ。自分には死がまとわり付いているいるのか。どうして明るい文章が書けないのか悩んだ。 外を歩いている時、いつもは気がつかない細い横道があった。少し歩いて…

死ぬこと

私はあの時死んでいたはずだ。今でも死んでいると思っている。 小学校に入る前、まだ幼かったころの暑い夏の日だった。友達数人が集まり川を泳いだり岸を走ったりして遊んでいた。追っかけっこもかくれんぼもした。水は冷たくて気持ちよかった。私は得意にな…

ケンタロウと動物園

家族みんなで日帰りバスツアーで動物園に行く事になった。家で生き物を飼っているのでみんなで外出するのは珍しいことだった。お父さんが家族サービスとして大奮発したようだ。ケンタロウは前の日の夜はうれしくてなかなか眠られなかった。と思っただけで寝…

「エッ、アッ、もうこんな時間」今から急いで用意して家を出ても始業時間に間に合わない。どうしようどうしようと焦ってくる。上司に寝坊しましたと連絡したくない。そんなことしたら電話口でも30分は小言を言われてしまう。妻に夫は体調が悪く今日一日休ま…

介護のつづき

次のステップを垣間見た。前に「介護」として父をベッドから起こしトイレに連れて行くことを書いた。介護している私も介護されると言うブラックなフィクションだった。実際にはまだ父の介護が続いている。その時は父は一人で立っていることができた。トイレ…

脱出

気がついたときは壁によしかかっていた。明かりが点いていなくて暗い部屋だ。ここはどこなのかわらない。手探りで壁伝いに歩いてみる。正方形のような四角い部屋のようだ。四畳半より大きく8帖間くらいか。床は畳ではなくフローリングだ。壁はクロスがはっ…

ケンタロウと博物館

昆虫の標本がずらりと展示されていた。普段は原っぱとかで虫取りするが、見たことがない昆虫がたくさんいた。小型の蝶の白いのはモンシロチョウ、黄色のはモンキチョウ、大きくて黒いのはカラスアゲハ、黄色のはキアゲハぐらいは知っていた。まだまだたくさ…

エイプリルフール

今日は4月1日だ。ウソをついても罰せられない日だ。私が犯罪を起こしたら、4月1日に聞き取りを行ってほしい。まぁ、それはさておき。。。せっかくだから、大嘘をつきたい。 岸田総理はカツラだ。メガネを外すとき一緒に髪も外れた。国民には例のごとく説…

「文の林」が本に

朗報です。突然、某有名書店から私のブログを本にしないかと電話が来ました。驚きで受話器を落としそうになりました。電話をかけてきた書店のセールスマンはあれだけ面白いのにブログのゴミの山に埋もれさせておくのはもったいないと言う。是非とも印刷して…